遺伝の規則性と3:1の比|かけ合わせ表と分離の法則を確かめる教材
中学3年 / 第2分野 (5)生命の連続性 (イ)遺伝の規則性と遺伝子
遺伝はエンドウの種子で学びますが、栽培して数えることはできません。教科書の「丸:しわ=3:1」を、なぜそうなるのかごと受け取ることになります。
このツールは、親の遺伝子を選ぶとかけ合わせ表ができ、さらに実際に子を生みます。40個でも400個でも生めます。生まれた種を並べて数え、丸の割合がどう動くかをグラフで追えます。
この単元で つまずくところ
- 分離の法則が絵にならない。 「対になった遺伝子が1つずつに分かれる」を式で書いても実感がありません。親から生殖細胞へ点線が伸びる図にしてあるので、AとaがA・aに分かれる様子がそのまま見えます。
- 3:1は「必ず」ではない。 4個生んで3:1になることはめったにありません。ここが最大の落とし穴です。子の数を8個にして「まきなおす」を何度か押すと、比が大きく揺れます。400個にすると落ち着きます。
- 遺伝子型の比と見た目の比は別。 1:2:1と3:1の両方が同時に出ます。Aaが見た目では丸に含まれることが、表の上で対応づきます。
- 検定交雑の意味。 丸い種の親がAAかAaかを見分けるには、aaとかけ合わせます。Aa×aaなら1:1になります。親を切り替えるだけで確かめられます。
このツールで 何が見えるか
- かけ合わせ表
- 2×2のマスに子の遺伝子型と種の絵が入ります。親から生殖細胞への点線が分離の法則を表しています。
- 理論の比
- 遺伝子型(AA:Aa:aa)と見た目(丸:しわ)の両方が出ます。
- 実際に生まれた子
- 4〜400個の種が並びます。丸は円、しわはでこぼこの形で、小さくなっても色で見分けられます。
- 丸の割合のグラフ
- 1個目から順に数えたときの割合が線になります。少ないうちは大きく揺れ、増えるほど理論値に近づきます。
- 「子を親にする」
- P→F1→F2を1つの盤面でたどれます。純系どうし(AA×aa)なら子はすべてAaなので、必ず教科書のF1になります。
- 同じ子が生まれるリンク
- 乱数の種もURLに入ります。配ったリンクは生徒の端末でも同じ結果になります。
授業での使い方
AA×aaで「子はすべて丸」を見せてから、「子を親にする」を押してAa×Aaにします。そこではじめてしわが出ます。
子の数を8個にして「まきなおす」を10回押させ、丸の数を記録させます。3:1になった回数を数えると、ばらつきが体感できます。
「丸い種の親がAAかAaか、どうすれば分かるか」だけを渡して考えさせます。検定交雑にたどりつけば、そのまま確かめられます。
どの使い方でも、動かした条件はそのままURLに入ります。 画面の「リンクをコピー」を押して配れば、生徒の端末でも同じ画面が開きます。 生徒が見つけた条件のリンクを提出させれば、そのまま記録になります。
すぐ使える条件
あえて入れていないもの
中学校で教える形を優先して、省いている条件があります。 教科書や資料集の数値と合わないことがあるので、先に書いておきます。
- 扱うのはエンドウの種子の形(丸・しわ)1つだけです。2組の対立遺伝子(独立の法則・9:3:3:1)は中学の範囲外なので入れていません。
- 用語は顕性・潜性です(2021年度からの表記)。優性・劣性は使っていません。
- 実際の比は「しわを1にそろえた形」で出します。3:1と見比べられるようにするためです。
よくある質問
生まれる子は毎回変わりますか?
「まきなおす」を押すと変わります。押さなければ同じです。乱数の種がURLに入るので、配ったリンクはどの端末でも同じ子になります。
なぜ「世代」のつまみが無いのですか?
かけ合わせ表は親が1組のときしか描けないからです。Aa×Aaの子は3種類混ざるので、F2の表が1枚になりません。代わりに「子を親にする」ボタンで世代を進めます。
メンデルの実際の結果はどうだったのですか?
5474:1850で、約2.96:1でした。ちょうど3:1ではありません。数を増やすほど近づくことの実例です。
ほかの教材は 中学理科ラボの一覧 から。
直してほしいところは 改善の要望 から。ツールの画面の「要望を送る」を押せば、そのとき見ていた条件のURLが付いた状態で開きます。
