塩化銅水溶液の電気分解とダニエル電池|イオンと電子の動きを見せる教材
中学3年 / 第1分野 (6)化学変化とイオン (ア)水溶液とイオン (イ)化学変化と電池
イオンは目に見えません。電気分解の実験で見えるのは、電極に付いた銅や出てくる泡だけです。そのあいだに何が動いているのかは、黒板の図で補うことになります。
このツールは、液の中のイオンを粒として浮かべ、電極へ動いていくところ、電子をやりとりして別のものに変わるところ、その電子が導線を通っていくところを、続けて動かして見せます。イオンの数は有限で、使い切ると液が透明になって電流が止まります。
この単元で つまずくところ
- 陽イオンは陰極へ、陰イオンは陽極へ。 名前と引かれる側が逆になります。ここが最初のつまずきです。
- 電気分解は、液の中のものを取り出している。 イオンは無限には出てきません。使い切ると液は透明になり、電流も流れなくなります。
- 塩素は水によく溶ける。 塩酸の電気分解で陽極の気体が少ないのは、できていないからではなく溶けているからです。同じ数だけできています。
- 電子の向きと電流の向きは逆。 電池でも電気分解でも同じです。両方を別々に覚えるのではなく、逆であることを確かめます。
- 電池は「とけやすいほうの金属」が−極。 亜鉛と銅なら亜鉛が−極です。
- ちがう2つの電池のちがいは1つだけ。 亜鉛と銅の電池もダニエル電池も、亜鉛がとけて電子を出すところは同じ。ちがうのは銅板で「何が」電子を受け取るかです。
このツールで 何が見えるか
- 見た目と粒子
- はじめは実験で見えるとおりの姿です。電極に銅が付いたりあわが出たりし、塩化銅水溶液の青色がうすくなっていきます。電池では亜鉛板がやせ、モーターが回ります。水そうの下の「粒子で見る」を押すと、同じ場面のイオンと電子の動きに切り替わります。
- 電気分解
- 塩化銅水溶液とうすい塩酸を選べます。スイッチを押すと電流が流れ、イオンが電極へ動きます。
- 電極での変化
- Cl⁻が陽極で電子を落として Cl₂ 分子になり、泡になって上がります。Cu²⁺は陰極で電子を受け取って銅になり、極板に付きます。
- 電子の道すじ
- 陽極の中 → 導線 → 電源 → 陰極の中まで、粒でつながって動きます。
- イオンの残り
- 使うほど液がうすくなり、なくなると透明になって電流が止まります。
- 亜鉛と銅の電池
- うすい塩酸に亜鉛板と銅板。銅板から水素の泡が出ます。モーターの羽が回ります。
- ダニエル電池
- セロハンで仕切り、硫酸亜鉛水溶液と硫酸銅水溶液。銅板に銅が付きます。
授業での使い方
塩化銅水溶液でスイッチを入れ、陰極が赤くなり陽極から泡が出るところだけ見せます。
うすい塩酸に切り替えて、両方から気体が出るのに集まる量がちがう理由を考えさせます。
亜鉛と銅の電池から始めて、ダニエル電池へ進みます。「銅板で何が電子を受け取るか」だけがちがうことを、半反応式で並べて確かめさせます。
どの使い方でも、動かした条件はそのままURLに入ります。 画面の「リンクをコピー」を押して配れば、生徒の端末でも同じ画面が開きます。 生徒が見つけた条件のリンクを提出させれば、そのまま記録になります。
すぐ使える条件
あえて入れていないもの
中学校で教える形を優先して、省いている条件があります。 教科書や資料集の数値と合わないことがあるので、先に書いておきます。
- 電気の量は「電流×時間」の目安です。ファラデーの法則は扱いません。
- 液の中のイオンは有限です。使い切ると液が透明になり、電流が止まります。
- 塩素が水に溶ける割合は目安です。実際の溶解度ではありません。
- 盤面の説明文は「ことばの説明」で出せます。既定ではオフです。
よくある質問
しばらく流すと止まってしまいます
液の中のイオンを使い切ったためです。電気分解が「液の中のものを取り出している」ことを見せる場面として使えます。「はじめに もどす」で戻ります。
亜鉛と銅の電池とダニエル電池、どちらから使うとよいですか?
亜鉛と銅の電池からです。仕切りがなく、しくみが単純です。ダニエル電池は、銅板で電子を受け取るものがH⁺からCu²⁺に変わったもの、として続けられます。
電流の向きも出せますか?
「電流の向き」のトグルで出せます。電子とは逆向きの三角が導線に出ます。両方同時に出して、逆であることを確かめられます。
ほかの教材は 中学理科ラボの一覧 から。
直してほしいところは 改善の要望 から。ツールの画面の「要望を送る」を押せば、そのとき見ていた条件のURLが付いた状態で開きます。
