仕事の原理|動滑車と斜面で引く力と引く長さを比べる教材
中学3年 / 第1分野 (5)運動とエネルギー (ウ)力学的エネルギー
仕事の原理は、式だけを見ると「力が半分、距離が2倍だから同じ」で終わってしまいます。ところが実験では、ひもを何メートル引いたかを測るのが手間で、そこが省かれがちなところです。
このツールは、ひもの端をつまんで引くとおもりが上がります。動滑車なら、引いた長さの半分しか上がりません。引く力と引いた長さを、たてとよこにした長方形が右に出ます。方法を変えても、この四角の広さは変わりません。
この単元で つまずくところ
- 定滑車は力の大きさを変えない。 変わるのは向きだけです。楽になった気がするだけ、というのが最初の関門です。引く力の値が変わらないことがその場で分かります。
- 動滑車は「支えているひもが2本」だから半分。 滑車の数ではなく、おもりを支えている本数で決まります。
- 力が半分になると、引く長さは2倍。 ここを測らないと原理になりません。引いた長さが矢印と数字で出ます。
- 斜面はゆるいほど楽で、そのぶん長い。 角度を変えると力と長さが同時に動きます。かけ算の答えは動きません。
- 仕事の単位はJ(ジュール)。 N×mです。長方形の面積として見ると、単位のかけ算がそのまま面積になります。
このツールで 何が見えるか
- ひもを引く
- ひもの端をつまんで引くと、おもりが上がります。方法によって、同じだけ引いても上がる高さが変わります。
- 引く力の矢印
- 手のところに、引く力の大きさに比例した長さの矢印が出ます。向きもそのまま出ます。
- 引いた長さ・持ち上げた高さ
- ひもに沿った矢印と、おもりの横の矢印で、それぞれの値が出ます。
- 力×距離の長方形
- たてが引く力(N)、よこが引いた長さ(m)です。四角の中に仕事(J)が出ます。
- ほかの方法とくらべる
- 表示のトグルです。ほかの3つの方法の長方形が点線で重なります。既定ではオフです。
- 4つの方法
- そのまま・定滑車・動滑車・斜面(20〜60°)を切り替えられます。おもりは200〜2000gです。
授業での使い方
プロジェクターに映して、そのままと動滑車を切り替えます。「引く力は半分。では引く長さは?」だけを聞いて、実際に引かせます。
各自の端末で、4つの方法すべてで同じおもりを同じ高さまで上げ、引く力・引いた長さ・仕事をノートに写します。3列目だけが動かないことを確かめます。
斜面の角度を変えながら、力と長さの表をつくります。そのあと「ほかの方法とくらべる」を出して、4つの長方形の広さが同じであることを確かめます。
どの使い方でも、動かした条件はそのままURLに入ります。 画面の「リンクをコピー」を押して配れば、生徒の端末でも同じ画面が開きます。 生徒が見つけた条件のリンクを提出させれば、そのまま記録になります。
すぐ使える条件
- そのまま 2000gを0.5m20N × 0.5m = 10J
- 定滑車力は変わらず、向きだけ変わる
- 動滑車力は半分、長さは2倍
- 斜面 25°ゆるいほど楽で、そのぶん長い
あえて入れていないもの
中学校で教える形を優先して、省いている条件があります。 教科書や資料集の数値と合わないことがあるので、先に書いておきます。
- 滑車とひもの重さ、まさつは考えません。
- 持ち上げる高さは0.8mまで、おもりは200〜2000gです。
- 斜面の角度は20〜60°です。
- 仕事率(W)は扱いません。時間を測る仕組みを入れていません。
- 斜面を下ろすときの運動や、位置エネルギーから運動エネルギーへの移り変わりは扱いません。
よくある質問
おもりはどうやって持ち上げますか?
ひもの端の丸い手をつまんで動かします。「持ち上げた高さ」のつまみでも同じように動きます。
定滑車を使っても引く力が変わらないのはなぜですか?
おもりを支えているひもが1本のままだからです。定滑車は力の向きを変える道具です。読み取り欄の「引く向き」が上から下に変わります。
4つの方法を同時に比べられますか?
「ほかの方法とくらべる」をオンにすると、ほかの3つの長方形が点線で重なります。既定ではオフで、ページを開くたびにオフに戻ります。
斜面の角度は何度まで変えられますか?
20°から60°まで5°刻みです。ゆるくするほど引く力が小さくなり、斜面の長さが長くなります。
ほかの教材は 中学理科ラボの一覧 から。
直してほしいところは 改善の要望 から。ツールの画面の「要望を送る」を押せば、そのとき見ていた条件のURLが付いた状態で開きます。
