消化と吸収|消化液と酵素が栄養素をどう分解するかを図でたどる教材
中学2年 / 第2分野 (3)生物の体のつくりと働き ㋒動物の体のつくりと働き
消化のところは、器官の名まえ・消化液の名まえ・酵素の名まえ・栄養素の名まえが一度に出てきて、どれがどれに対応するのかが分からなくなりがちです。
このツールは、体の中の消化管の図から線を引いて、その器官から出る消化液、その中の酵素、そして栄養素が何に変わるかを一続きで見せます。すい臓を押せば「すい液 → アミラーゼ・トリプシン・リパーゼ → 3つの栄養素すべてに はたらく」が一枚で見えます。
栄養素は「小さいつぶがつながったもの」として描いてあり、酵素がはたらくたびに切れて短くなります。切れてもつぶの数は変わりません。最後に小腸の柔毛から吸収されるところまで追えます。
この単元で つまずくところ
- 胆汁には酵素がない。 肝臓でつくられ胆のうにためられますが、脂肪を細かいつぶにするだけで、化学的に分解はしません。
- 胃ではデンプンもタンパク質も両方分解されるわけではない。 胃液のペプシンがはたらくのはタンパク質だけです。
- すい液だけが3つの栄養素すべてにはたらく。 アミラーゼ・トリプシン・リパーゼが入っているからです。
- 吸収された先がちがう。 ブドウ糖とアミノ酸は柔毛の毛細血管へ、脂肪酸とモノグリセリドは再び脂肪になってリンパ管へ入ります。
- 食道と大腸では消化液が出ない。 大腸はおもに水分を吸収します。
このツールで 何が見えるか
- 消化管の図
- 口・食道・胃・肝臓・胆のう・すい臓・小腸・大腸が体の中の位置のまま並びます。押すとその器官が選ばれます。
- 消化液と酵素
- 選んだ器官から出る消化液と、その中の酵素が出ます。酵素がないもの(胆汁)はそう書きます。
- 栄養素の分解
- 「前の形 →(酵素)→ あとの形」を、つぶのつながりの図で見せます。切れてもつぶの数は変わりません。
- ぜんたいの表
- 何も押していないときは、3つの栄養素が口から小腸までどこで何に変わるかが一枚の表になります。
- 柔毛を見る
- 小腸の柔毛の断面。毛細血管と中央のリンパ管に、それぞれ何が入っていくかが見えます。
授業での使い方
すい臓を押して「すい液には3つの酵素が入っていて、3つの栄養素すべてにはたらく」を見せます。
各自の端末で、デンプン・タンパク質・脂肪それぞれが「どこで」「何によって」「何に」変わるかを表に書き写させます。
「胃でデンプンは分解されるか」「胆汁は何をするか」を予想させてから、器官を押して確かめさせます。最後に柔毛を出して、吸収先が2つに分かれる理由を考えさせます。
どの使い方でも、動かした条件はそのままURLに入ります。 画面の「リンクをコピー」を押して配れば、生徒の端末でも同じ画面が開きます。 生徒が見つけた条件のリンクを提出させれば、そのまま記録になります。
すぐ使える条件
あえて入れていないもの
中学校で教える形を優先して、省いている条件があります。 教科書や資料集の数値と合わないことがあるので、先に書いておきます。
- 消化管と柔毛の図は、教科書の図に近い線画を用意して置いています。名まえと動く粒はその上に描いています。
- つぶのつながりは模式です。実際の分子の形や数とはちがいます。
- 酵素のはたらく温度・pHの条件は扱いません。だ液のはたらきを調べる実験(ヨウ素液・ベネジクト液)は別の単元で扱います。
- 肝臓のはたらき(解毒・尿素の合成・養分の貯蔵)はここでは扱いません。
よくある質問
胆汁は消化酵素ですか?
ちがいます。胆汁は肝臓でつくられ胆のうにためられる消化液ですが、酵素をふくみません。脂肪を細かいつぶにして、リパーゼがはたらきやすくします。
デンプンはどこで完全に分解されますか?
小腸です。だ液とすい液のアミラーゼで麦芽糖になり、小腸の壁の酵素でブドウ糖になります。
なぜ脂肪だけリンパ管に入るのですか?
吸収された脂肪酸とモノグリセリドは、柔毛の中で再び脂肪になります。脂肪のつぶは大きいので、毛細血管ではなく中央のリンパ管に入ります。
器官はどうやって選びますか?
左の消化管の図の丸を押します。もう一度押すか「ぜんたいを 見る」でもどります。
