左のかっこの札は右のどの札にかかる|配る操作から乗法公式へつなぐ教材
中学3年 / A 数と式 (2)簡単な多項式の展開
展開は「配る」だけで済む単元ですが、2年の分配法則が札1枚だったのに対して、ここでは配る側が札の束になります。ここを「4つかけて足す」と手順で覚えると、乗法公式が丸暗記になります。
このツールは2年の「式の計算」と同じ札を使います。左のかっこの札を1枚つまんで右の札に重ねると写しがのり、矢印が残ります。4つの組に全部配り終わるまでかっこは消えません。配り終わると (+x)×(+3) が +3x になり、同類項をそろえると x²+5x+6。そのあと 2+3=5、2×3=6 が答えの札と線でつながります。
この単元で つまずくところ
- 符号が抜ける。 札は +x、+2、−5 のように符号つきです。(x+3)(x−5) を配ると (+3)×(−5) が −15 になるところが見えます。
- どの組を配り忘れたか分からない。 配った組には矢印と写しが残ります。かっこは4組そろうまで消えません。
- 乗法公式がどこから来たのか分からない。 解けるたびに 2+3=5 と 2×3=6 が出て、5 が +5x、6 が +6 と線でつながります。③の (x+a)² と④の (x+a)(x−a) も同じ配り方で、真ん中が消えるところまで見えます。
- 公式を使う練習。 各段の配る問題のあとに「公式で出す」問題があります。+x² と空札2枚に a+b と a×b を打ちます。「配る|公式」の札でいつでも切り替えられます。
このツールで 何が見えるか
- ① 1枚を配る
- 3(x+4) のように2年と同じ形。復習です。
- ② (x+a)(x+b)
- 左の束を右の束に配ります。4組。配り終わると (+x)×(+x)、(+x)×(+3)… が並んでから x²+3x+2x+6 に。
- ③ (x+a)²
- 同じ札が2組。x²+6x+9 になり、(x+a)² = x²+2ax+a² の行が出ます。
- ④ (x+a)(x−a)
- +4x と −4x が 0 になって消え、x²−16。(x+a)(x−a) = x²−a²。
- 公式で出す
- (x+3)(x−5) = の右に +x² と空札2枚。数字キーで −2、−15 を打ちます。判定はミスの数だけ。
授業での使い方
5分
①を1問配って、2年の分配法則を思い出させます。
15分
②を2問配らせ、2+3=5・2×3=6 の線を見せます。そのあと公式で出す問題を2問。
50分
③④まで配らせて、真ん中が消える理由を言葉にさせます。慣れた人は「公式」に切り替えて速く進めます。
どの使い方でも、動かした条件はそのままURLに入ります。 画面の「リンクをコピー」を押して配れば、生徒の端末でも同じ画面が開きます。 生徒が見つけた条件のリンクを提出させれば、そのまま記録になります。
すぐ使える条件
- はじめから① 1枚を配る
- (x+2)(x+3) を配り終えたところ4組の積が並ぶ
- 公式で出す(x+3)(x−5)
- (x+4)(x−4)真ん中が消える
あえて入れていないもの
中学校で教える形を優先して、省いている条件があります。 教科書や資料集の数値と合わないことがあるので、先に書いておきます。
- 札の約束は2年と同じ1つだけです。横に並べたらたす、重ねたらかける。
- 行やかっこの先頭の札は + をつけません(x²、( x □ ))。2枚目以降は符号つきです。
- 手の記録は URL に入るので、配り終えた形を配れます。
- 判定はミスの数だけです。
よくある質問
(a+b)(c+d) のような文字だけの展開はありますか。
ありません。x と数だけです。
3項 × 2項の展開はありますか。
ありません。乗法公式の4つの形までです。
因数分解との関係は。
因数分解のツールは同じ札で逆向きに進みます。解けたときに出る 2+3=5、2×3=6 の線も同じです。
