AIを使うゲームを先生が扱う前に知っておきたいこと
ツクルラボGAMESには、遊んでいる最中にAIを使うゲームと、AIを使わないゲームがあります。学校・フリースクール・学童などで子どもと遊ぶときは、どのゲームで、何がAIに渡るのかを先生や支援者が知っておくと、ゲームを選びやすくなり、子どもへの声かけも具体的になります。
この記事では、AIの使い方でゲームを3つに分けて紹介します。あわせて、子どもと遊ぶ前に伝えておきたい注意点をまとめます。
「AIを使うゲーム」で何が起きているか
AIを使うゲームでは、子どもが入力した言葉や文章をもとに、AIが点数をつけたり、物語を作ったりします。ゲームの説明によると、使っているのはAnthropic社のClaudeというAIです。
たとえばしりとりコロシアムでは、答えた言葉とお題がどれだけ合っているかをAIが0〜100で数値にします。よわもんでは、プレイヤーが書いた作戦の文章をもとに、AIがナレーション調の物語を作ります。つまり、子どもが打ち込んだ文字がAIに渡され、その結果が画面に返ってくる仕組みです。
一方で、ゲームを作る段階でだけAIを使い、遊ぶときには使わないゲームもあります。AIを使っているかどうかに加えて、「いつ使っているか」も見ると判断しやすくなります。
AIの使い方で分けたゲームの一覧
遊ぶときにAIを使うゲーム
| ゲーム | AIを使う場面 | 子どもが入力するもの |
|---|---|---|
| 対決!しりとりコロシアム | 答えとお題の関連度を0〜100で採点する | しりとりの言葉 |
| DOPPELGANGER GAME | VS AIモードで、プレイヤーの回答にそっくりなニセモノを2つ作る | 質問への回答(「好きな食べ物は?」など) |
| ゴジダツジ | 出題の文章はAIで作ったもの。遊んでいる間も、改変したひらがなの文章を漢字まじりの文に直すところでAIを使う | 文章に1文字足す・消す操作 |
| コトバトル | 作った言葉が6万語超の辞書にあるかをAIが判定する | ひらがなで作った言葉 |
| ナニコレスケッチ | AI生成モードでお題を作る。文章モードではお題を出し、答えの意味を判定する | ジャンルの指定、答え |
| よわもん | 書いた作戦の文章から物語を作る | 作戦の文章(自由に書く) |
| つよもん | 全員のアイデアをまとめてバトルの物語を作り、攻撃・守備・妨害の分類や判定をする | アイデアの文章(自由に書く) |
DOPPELGANGER GAMEは、ホストが「みんなでドッペル」モードを選ぶとAIは登場せず、プレイヤー同士でニセモノの回答を作り合います。
作るときだけAIを使ったゲーム
遊ぶときにAIを使わないゲーム
| ゲーム | どんなゲームか・補足 |
|---|---|
| ラクガキング | ゲームのページでも「使っていません」と明記。お題は言葉のランダムな組み合わせで、評価も人どうしで行う |
| 押セロ | 1人で遊ぶCOM戦(7段階の強さ)もある |
| コトバレット | ひみつのひらがな言葉を1文字ずつ当て合う |
| お絵描きしりとり | 絵だけでしりとりをつなぐ |
| 水墨人狼 | 墨絵を描いて人狼を探す |
| 親友王 | 代表者の答えをみんなで予想する |
| アルティメットぼうずめくり | 特殊カードを足したぼうずめくり |
| マッチングモンスターズ | モンスターの絵で遊ぶ神経衰弱 |
| モザイクイズ | 出題する画像を、プレイヤーがGoogle画像検索で探す |
この表は、各ゲームのページにある説明と、ゲームのつくりを確かめた結果をもとにしています。
子どもと遊ぶ前に伝えておきたいこと
名前や学校名など、自分のことを書かない
いちばん大事なのはここです。AIを使うゲームでは、子どもが入力した文字がAIに渡ります。本名、学校名、住んでいる地域、友だちの名前など、個人が分かることは書かないように、遊ぶ前に伝えてください。
とくに注意したいのは、自由に文章を書くゲームと、自分のことを答えるゲームです。よわもん・つよもんは作戦やアイデアを自由に書きます。DOPPELGANGER GAMEは「好きな食べ物は?」のような自分についての質問に答えるゲームです。ゲームのページでも、DOPPELGANGER GAMEは中学生以上を目安とし、小学生は保護者と一緒にと案内しています。
画面に出る呼び名(ニックネーム)も同じで、同じ部屋のほかの人に見えます。班の番号や好きな言葉など、本名以外を使うと決めておくと安心です。
AIを使わないゲームでも気をつけたい点があります。ラクガキングのプレミアム版では、お題に独自の言葉を足すことができ、ゲームの説明でも友だちの名前を入れて遊ぶ例が紹介されています。教室で使う場合は、特定の子がからかいの的にならないよう、名前を入れるかどうかを先に決めておくとよいでしょう。つよもんのプレミアム版で作ったモンスターは、承認されるとほかのプレイヤーの選択肢にも並びます。こちらにも個人のことは描き込まないように伝えてください。
AIの答えは「一つの見方」として扱う
しりとりコロシアムの点数や、ナニコレスケッチの文章モードの正解判定は、AIによる判定です。子どもが「自分の答えのほうが合っているのに」と感じることもあるはずです。そんなときは、AIの点数を正解と決めつけず、「なぜこの点数になったと思う?」と一緒に考える材料にすると、言葉について話すきっかけになります。
物語の内容を先に知っておく
よわもんで出てくるピンチには、「核ミサイル」「ゾンビ襲来」のようなシリアスなものから、不条理なものまで150種以上あります。つよもんはボスと戦うバトルの物語です。子どもの様子によっては気になる題材もあるかもしれないので、先生が一度遊んでから使うと安心です。
無料版には広告が出ます
無料版の画面には広告が表示されます。授業や活動で使うときは、広告を押さないように最初に伝えておくとよいでしょう。プレミアム(月額300円)に登録すると、全ゲームで広告が表示されなくなります。登録にはGoogleアカウントでのログインが必要です。
データの扱いはプライバシーポリシーで確かめる
ツクルラボGAMESのプライバシーポリシーには、ゲームを遊ぶときに原則として個人情報の入力を求めないこと、利用状況を知るためにFirebase Analyticsを使っていること、広告の配信にCookieが使われる場合があることなどが書かれています。学校や団体で使う前に、一度目を通しておくことをおすすめします。
プライバシーポリシーの内容について確認したいことがあれば、ページに載っている問い合わせ先から連絡できます。
まとめ
AIを使うゲームを選ぶときは、「遊ぶときにAIを使うか」と「子どもが何を入力するか」の二つを見ると判断しやすくなります。自分のことを書かないという約束を先にしておけば、AIを使うゲームも取り入れやすくなります。AIを使わないゲームから始めるのも一つの方法です。